『Happy happy Birthday』 風翔さまからのクリスマスプレゼント♪
2007年冬バージョンのトップ絵(コレ)でSSを書いてくれました!
「聖様、ごめんなさい!本当に・・・どういってお詫びをしたらいいのか・・」
「へっ??何がぁ?」
「穴があったら入りたいです!ってか・・・自分で穴掘って入らなければ」
「鎌倉でも作るの?」
「ち、違いますよ!・・・どうか許してくださいね」
「いいよぉ(笑)」
「・・・へ?」
「だから・・いいよ!許して遣わす」
「・・・何のことか分かったんですか?」
「うんにゃ!」
「・・・だのに、許してくださると?」
「うん!!!」
「・・・どうして?」
「だって・・・そんなに一生懸命お詫びされたら・・誰だって許してしまうと思うよ」
「・・・叱ってくださったほうが嬉しいかも」
「え??祐巳ちゃんて・・・Mだったの?」
「はぁ?福沢ですから・・・Fですが・・」
「あ・・ごめん!そうだよね、祐巳ちゃんだから・・YかFだよね。」
「聖様は・・・“さとう せい”だからダブルSですね!」
「くっくっく!そうだね。Sがめちゃめちゃ強いんだよ」
「Sが強い?・・・ってどういう意味ですか?」
「・・・分からなければいいよ」
「はぁ」
「で・・その顔を見ると・・・さしずめプレゼントのことかなぁ?」
「ど、どうしてわかるんですか?」
「だって・・・今まで見たことも無いくらい一生懸命謝ってくれていたから。いいよ、わかっているから」
「でも・・・最低ですよね。わ、忘れていたわけじゃないんですよ」
「うん!知ってる!この休みの間体調を崩していたことも、山百合会のことで一生懸命がんばりすぎちゃっていたことも」
「何でもお見通しなんですね」
「祐巳ちゃんのことならね」
「・・・・じゃ今考えていることは?」
「そうだなぁ・・。『今夜は聖様の家にお泊りして・・明日は夜明けの甘いコーヒーを愉しむ』とか?」
「ぶー!はずれです」
「じゃぁ、『“プレゼントは私です!”と言ってそのタイを解き首にかけ抱きつく!』とか?」
「ふふ、そんなことされたら困るのは聖様ですよ」
「どうして私が困るの?大歓迎だよ!」
「うげ!冗談にしても・・・」
「ふふ、あのさぁ・・・祐巳ちゃん」
「はい」
「プレゼントね・・・欲しいものがあるんだ!」
「へ?欲しいものですかぁ?!・・・(何だろう?今何ももっていないぞ)」
「いいかなぁ?」
そういうと聖様は一歩一歩近づいてこられた。
ちょ、ちょっと待って!ひ、他人目が・・・
首に手を回され更に引き寄せられた。
あ・・・これ以上近づいたら・・・わ、私・・拒否できない!
耳元に温かい空気が流れ込んできた。
「祐巳ちゃん・・・いい?」
「・・・だ、駄目です!聖様。こ、ここでは・・」
「すぐに済むから・・」
「だ、だめぇ・・・」
「欲しいんだ!」
「・・・・は・・・い?」
首からはずされたマフラー!
「祐巳ちゃん、これ頂戴!」
「へ?ま、マフラーですか?」
「うん!コレが良い!!!」
「だったら・・・聖様に似合う色を」
「うんにゃ!誰がなんと言ってもコレが良い」
「そりゃ、聖様なら何色でも似合いますが・・・よりにもよって・・コレですか?」
「うん」
「この冬バリバリ使っているやつですよ、それ」
「だからいいの!」
「??・・・本当にこれでいいんですか?」
「うん、いい??」
「別に構いませんけど・・・」
「これも・・・もしかしておじいちゃんから貰ったものとか?」
「ふふ、違いますよ。これは近所のお店で買った安物ですよ」
「そか。安物かぁ!」
「もう!返してください」
「冗談、じょうだん。本当にコレもらってもいい?」
「ええ、逆にこれでいいんですか?って何度でも聞いてしまいますが・・・いいんですか?」
「うん!どうもありがとう!!」
首からふわりとはずされ聖様の首下へ。
「どう?似合う?」
「はい!とてもよくお似合いですよ。聖様って・・やっぱり何の色でもお似合いですよね」
「そう?ありがとう!」
にっこりと微笑を浮かべられたら・・・私・・もう・・・。
「・・へ・・・くしゅ!」
「ごめんごめん!寒かった?じゃ」
そういうとマフラーで包んでくれた。
「あ、あったかぁい!」
「でしょ?」
「聖様・・一つ聞いてもいいですか?」
「ん??何?」
「このマフラー前から狙っていたんですか?」
「・・・正直に答えないとだめ?」
「はい・・・出来ましたら」
「う・・・ん。そだね。返せっていわない?」
「はい、それはいいません」
「んじゃ、正直に話すね。毎日祐巳ちゃんがこのマフラーをしてたから・・・欲しかったんだぁ」
「はぁ」
「だから・・・ね。ん・・・・もう!」
そういうとマフラーを鼻に押し付けてきた。
「・・・ね、分かった_?」
「へ?」
「だから・・・・ほら、・・・ね!」
「ね?・・・・ですか?」
「・・・・祐巳ちゃん・・分からない?」
「はぁ・・・残念ながら何のことだか」
「んと・・・じゃぁ」
今度は聖様いきなりコートの前をはだけ中に抱きいれた。
「せ、聖様。ちょ、ちょっと・・・待って・・・・」
抱きすくめられ・・・・伝わってくる聖様の体温。
あったかい
「・・・・・・・・・・・・・あ!!!!」
「ね、これで分かったかなぁ?」
「聖様、今私がしていたから!つまり、暖かいものが欲しくて取りましたね?」
「・・・・ふう・・・・もういいよ。そういうことにしておいて」
「・・・違うんですかぁ?」
「うん・・・・でもいいや。そっちの方が普通の答えだから」
「普通の答え?」
「うん・・・。そうそう、祐巳ちゃんがやっていてあったかそうだからこのマフラーをもらいました」
「ナンですか、その国語の本を読むような単調な言い方は」
「あはは、まぁね。嬉しいってことで」
「もう!」
抱きすくめられたままだから怒ってみても意味があんまり無かった。
「さて、祐巳ちゃん。もうしばらくこのままで?」
「温かくなりましたからもう大丈夫です。ありがとうございました」
「こちらこそ、どうもありがとう!大切にするね。夜寝るときも肌身離さず・・・ってやると効果が落ちるかぁ。どうしようかなぁ」
「効果ですか?」
「そうだなぁ・・・・。あ、そっか!時々祐巳ちゃんに巻けばいつまでも大丈夫か!そうかそうか」
一人で納得した聖様、満足そうに手を差し出した。
「ほら、帰ろう」
「はい!」
クリスマスとお誕生日、ダブル Happy day♪
さて・・・聖様はどうしてこのマフラーを欲しがったのでしょうか?
もう、お分かりですよね??